大同News
Vol.18-No.60 2025.11.13【進路指導部】卒業生による就職講話を実施しました!
11月13日(木)、本校卒業生をお招きし就職講話を実施しました。
今年度、本校を卒業してトヨタ自動車株式会社に就職した、伊藤なな子さん、山本楓芽さん、西田一葉さんの3人は現在、トヨタ工業学園専門部(学園生)に所属し、日々教育訓練に励んでいます。今回「現在の業務内容、就職活動に対する心構え」と題して、工業科2年生に向けてお話していただきました。
簡単な自己紹介のあと、学園で取り組んだ「企画設計」の話から始まりました。「企画設計」とは、自分の苦手なことに挑戦したり、得意なことを伸ばしたり、自己成長に繋げるための訓練です。毎年活動拠点は変わり、今年は九州で実施しました。
会社から将来活躍する人材への先行投資として費用が出て、自分が取り組むことを一から設計するということで、3人のそれぞれの取り組みを紹介してもらいました。観光地を巡って見聞を深めたり、ガラス吹きでものづくりの原点に立ち返ったり、コミュニケーション能力を高めるなど、有意義な活動だったようです。
続いて専門部の紹介がありました。トヨタ工業学園には、中学校卒業後に入学する「高等部」と、高校卒業後に入学する「専門部」とに分かれています。高等部卒業後は主に生産部門に配属され、専門部卒業後は主に保全部門や技術部門に配属されます。寮生活で、知識教育・技能教育の他に、心身教育なども行われます。心身教育で行われる心身強化訓練では、団体規律訓練・走り込み訓練・地域貢献活動・冬季マラソンなどがあります。工場でも届く大きな声、人の間違いを指摘できる強い心を育てる団体規律訓練、20kmを走り切る心と体を作り上げる冬季マラソンなど、ものづくりを支える人材育成方法は大変参考になりました。
また、寮の紹介ではサウナや大浴場、トレーニングジムが使えたり、食事は学園生は半額で食べることができたり、売店でお菓子やソフトクリームを買えたりなどの寮生活を知ることができました。
事前に集めた質問事項についても回答がありました。トヨタ自動車を受けることを決めたのは、小学校5年生での工場見学がきっかけである、トヨタ自動車に入りたいから大同高校の工業科に進学し、3年生で生産職から学園生へ志望を変えた、3年生で決めたという3人の回答がありました。面接やSPIに力をいれたことも紹介されました。特に面接は「元気の良さ」が大切であり、笑顔・身だしなみ・愛想のよさ・趣味の話ができるようにする、といったアドバイスがありました。面接では、なぜ専門部(学園生)を選んだのか明確に回答できるようにするとよいとのことです。
高校時代にやっておくと良いことでは、資格をたくさん取る、前に出て発表できるようにする、高校生のうちにたくさん遊ぶといった回答がありました。高校時代と比べて仕事は厳しく、人前で発表できる人・元気・コミュニケーション能力・やる気が必要であるとのことした。
高校で学んだ実習が、学園でも生かされるので、特に電気・シーケンス制御などの勉強はしっかりしておくようにとのアドバイスもありました。
質疑応答では、初任給、休暇などの生徒からの率直な質問にも答えていただけました。
就職して半年ほどの間に、3人とも会社で鍛えられ大きく成長している様子が伝わってきて、将来の日本のものづくりを支える大切な人になってくれると確信しました。生徒のみなさんにも、この講話で学んだ内容を進路実現に生かしてほしいと思います。
今回、このような機会を作っていただいた、トヨタ自動車の皆様に感謝申し上げます。
